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フラット35 vs 民間銀行ローン:どっちが得? (2025年版)
全期間固定金利の「フラット35」と、低金利の「民間変動金利」。金利上昇局面で選ぶべきはどっち?審査基準の違いも解説。
フラット35 vs 民間銀行ローン:どっちが得? (2025年版)
日本の住宅ローン市場は、大きく分けて2つの選択肢があります。
- 民間銀行の変動金利(ネット銀行、メガバンク等):超低金利(0.3%〜0.5%程度)。
- フラット35(住宅金融支援機構):全期間固定金利(1.8%〜2.0%程度)。
長らく「変動金利一択」の時代が続きましたが、日銀の政策変更により、風向きが変わりつつあります。
重要なポイント (Key Takeaways)
- フラット35: 金利が変わらない安心感。自営業や転職直後の人でも審査に通りやすい。物件の技術基準が必要。
- 民間変動: 圧倒的な低金利。ただし金利上昇リスクは100%借主が負う。審査は厳しい(年収、勤続年数)。
- 団信 (Danshin): 民間は無料付帯が標準。フラット35は金利に含まれるが、外すことも可能。
1. フラット35の強み:「人」より「家」を見る
フラット35は国のバックアップがあるため、審査基準が独特です。
- 審査が寛容: 勤続年数が1年未満でも、自営業で節税していても、通りやすい傾向があります。
- 物件検査: その代わり、家の性能(耐震性、省エネ性)が厳しくチェックされます。「適合証明書」が必要です。
2025年のトレンド: 省エネ性能が高い家(ZEH等)の場合、当初5年〜10年の金利を引き下げる**「フラット35S」**が利用でき、実質金利はかなり低くなります。
2. 民間変動金利の強み:安さは正義
ネット銀行の変動金利 0.3%台 は、世界的に見ても異常な低さです。 3500万円借りても、利息は月数千円レベル。元金がバリバリ減ります。
リスク: 金利が 0.4% から 2.0% に上がったら?
- 返済額は急増します。
- 「5年ルール」「125%ルール」で毎月の支払額はすぐには増えなくても、中身が「利息ばかり」になり、未払い利息が発生するリスクがあります。
3. どっちを選ぶべき? (Decision Matrix)
フラット35を選ぶべき人
- 金利上昇が怖い: 今後35年、日銀がどう動くか気にせず眠りたい。
- 自営業・フリーランス: 確定申告の所得が低め、または不安定。
- 高性能な家を買う: フラット35Sの優遇を受けられる。
民間変動金利を選ぶべき人
- 資金に余裕がある: 金利が上がっても繰り上げ返済で対応できる資産がある。
- 公務員・大企業社員: 属性が良く、銀行の最優遇金利を引き出せる。
- 借入期間が短い: 10年〜15年で返すつもりなら、金利上昇の影響は限定的。
4. 団信の違いに注意
- 民間銀行: がん団信、3大疾病団信などが「金利+0.1%」や「無料」でつくキャンペーンが多い。
- フラット35: 基本の団信はついているが、疾病保障は手薄なことが多い。健康に不安がある人は、フラット35で団信を外し(金利-0.2%)、民間の生命保険に入るという裏技も使えます。
5. 結論
「損得」だけで言えば、過去20年は変動金利の圧勝でした。 しかし、これからは「金利のある世界」です。 予算ギリギリで家を買うなら、**フラット35(固定)**で支払額を確定させるのが安全策です。変動金利は「リスクを取れる資産家」のための商品になりつつあります。
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#フラット35#住宅ローン#金利比較#日本